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正体不明なLANボードの正体を探る

更新日:2019年4月19日


PC-9821Cxにはこれが刺さっていました。

作業編でLANは不要と書きましたし使うつもりもないのですが、持っているからには使える確認まではしてみたいものです。


ですがこのボード、どこにも型名を示すプリントが無いのです。

特徴的なのは画像中央やや下あたりの銀色のプレートでしょうか。

あとこのボード、空きパターンがやけに多いです。そしてその空きパターンのある個所が集中していること。

基板上のプリントを見ると中央左方向に向かって「D-TYPE 15PIN CONNECTOR FEMALE」とあります。恐らくコンソール用のD-Sub15pinシリアルポートでしょう。

そしてその下に「BNC」とあります。BNCコネクタの10base/2のコネクタ用でしょう。

このボードにはコネクタが全部ついた兄弟機のようなものがあるかもしれません。


そしてCAT5端子のすぐそばにある「20F001N YCL」というチップ。

これはGoogleで検索したところ、LANコントローラーだそうです。


1.自動認識を試す

もしかしたらもしかしたらPnP対応で自動認識してくれるかもという期待を抱いていくつかWindowsをインストール、サービスパックも当ててみましたが・・・Windows95、98では検出されません。

WindowsNT4.0でも当然ダメ(SP6入れたら重くて死にそうでした)。


そこで古いデバイスでもそれなりに見つけてくれるLinuxに頼ることにしました。

00年代までPC-98をサポートしていたPlamo Linuxです。

RedHatもあるようなのですが面倒そうなのでパス。

起動用FDを作るのが若干面倒(使えるFDを探すところから始まるので)でしたがなんとかCD-ROMまで作成し、インストールを始めます。

が、セットアップパッケージを選ぶところで画面が乱れて全く文字が読めません。

Enter連打していればそのうち勝手に終わってグラフィックチップ認識したらまた元に戻るだろと思ってたら一向に戻る気配がありません。


モニタの設定いじっても全然直りません。このモニタでは周波数合わないとOut of Rangeを表示するはずですので、周波数そのものは問題なさそうですが・・・。


問題はGDCクロックにありました。何かの動作確認で2.5MHzにしたままでした。

とりあえず5MHzにして再度セットアップを試みたところ、無事パッケージ選択でも正常に表示され、CD-ROMから読み込みが始まりました。

けどここからが長い。びっくりするほど長い。長すぎて本当に寝てしましました。

なんせ8時間です。流石に長すぎでしょう。

しかもパッケージ選択をどうも誤ったようで結局そこまで待ってインストール失敗したようです。

気を取り直してネットワークサポート有りのお勧めパッケージだけ入れてみました。

これでも4時間です・・・。

この時代のCD-ROMは遅いだけでなく読み取りも繊細で、少しでも傷やほこりがあると簡単に読み取りエラー&リトライをするのとCD-Rだと更にうまく読めないことも多いのです。

あとやはり本体の遅さ。CDからパッケージを展開して解凍/インストールを逐次行う訳ですが、解凍はCPUもメモリもバスも通ることからとにかく遅いのです。

で、なんとかインストールを完了してLANボードの認識を行った箇所のログを見ましたが・・・。いくつかのボードを試みては失敗の繰り返しをしている箇所が非常に多く段々つらくなってきました。

そして・・・やっぱり不明。いくつかのボードでチップの種類は認識しているようでしたが、結局は使えないボード扱いでインストール取りやめとなっており、ネットワークが使えないという結果になっていました。


ですがある程度の目途は立ちました。Linuxで認識しかかった2種類のボードと、あとはGoogleの画像検索で見つけた微妙にチップ違いの回路が同じ(と思われる)ボードの3種類です。


とりあえず候補となるメーカーのサイトから片っ端からドライバーをダウンロードしてきます。

どのボードもディップスイッチの類がないので設定はDOS上からソフトで操作するタイプのようで、いずれもそのようなユーティリティが付属しておりました。


そして1つずつ試してみると・・・。

画像検索で見つけた奴でビンゴでした(他の2つはLANコントローラ機能で「失敗」になる)。


こいつの正体は、エレコムのLD-98P。恐らく正確な商品名は違うでしょう。

エレコムだとLaneedのブランドロゴが必ず入りますから、同じ製品を他の会社にもOEMしてたのでしょう。

ちなみに他のLANボードでも全く同じユーティリティでしたので、98用のLANボードをOEM向けに沢山作っていた会社があったと予想されます。あのアライドでもこの画面でした。


とりあえず本当かどうか試したいところなのですが、作業編でも書いたように、DOSからLANを使うにはMSLANMANの入手が必要で、これはWindowsNT4.0ServerのCD-ROMにしか入っておりません。探せばどこかにありそうではありますが、折角WindowsをインストールしたCFがある訳ですし、Windows上から試してみましょう。

ドライバを読み込ませるとこのような設定画面が出ます。

DOSのユーティリティで表示されてた内容から変更できます。

で、実はボードの設定がPnPになっていれば自動認識できたっぽいです。


この後NASとファイルのやりとりまで確認して終了。


たまにヤフオクで正体不明のLANボードとして格安で出ています。画像がTOPのものと一致するようでしたらそれはELECOM Laneed LD-98P(LD-98TPという10base2付きのものもあります。ドライバは同じ)ですので、必要なら落とされてはいかがでしょうか。

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