内容の殆どを引用させていただいております。
参考にした記事、サイト
更新履歴
2020年9月30日
・swapの拡張を追加
2020年12月17日
・Raspberry Pi OSのSDへの書き込み方法の変更
・抜けていた手順の追記、誤記の修正
・Raspberry Pi OSの現状に追従
・文中のコマンドをコピペ可能にした
INDEX(クリックしてもジャンプしません。根性でスクロールさせよう。)
1. 物の準備
1.1 ハードウェア
1.2 ソフトウェア(作業PC用)
2. PC上で先にやること
2.1 OneDriveアカウントの作成
2.2 PCから正常に同期が出来ていることの確認
2.3 X68000と同期したいディレクトリの作成及び同期させたいファイルの格納
2.4 microSDのフォーマット(SDFormatter)、OSイメージの書き込み
2.5 wifiの設定情報ファイル(wpa_supplicant.conf)の格納&編集
3.RaspberryPiの初期設定
3.1 起動
3.2 ログイン
3.3 IPアドレスの確認
3.4 最新環境アップデート
3.5 OneDrive 同期先ディレクトリの作成
3.6 初期設定
3.7 スワップの拡張
4. sambaの設定
4.1 sambaのインストール
4.2 再起動
5. OneDriveの設定
5.1 OneDriveのインストール
5.1 OneDriveの起動確認
5.2 OneDrive 同期対象フォルダの記述
5.3 OneDriveの設定
5.4 OneDrive同期の実行
6. RaSCSIの設定
6.1 RaSCSIインストール&初期設定の実行
6.2 RaSCSI-phpのインストール
7. ディスクイメージの準備
7.1 ドライバの取り出し
7.2 エミュレータやCF化実機で使用中のディスクイメージ(SCSI用)を操作する
7.2.1 7.1で取り出したファイルの投入
7.2.2 CONFIG.SYSの編集
7.3 RaspberryPiにディスクイメージを格納
7.4 rasmount.shの編集
7.4.1 rasmount.shをコピー(rasmount1.sh)
7.4.2 rasmount1.shを編集
7.4.3 rasmount.shの置き換え(TeraTerm上で。いらんと思うけど一応)
7.4.4 状態確認
8. 実機確認
0.この手順で出来ること
(1)RaSCSIで使うディスクイメージをブラウザ上で手軽に切り替えられます
(2)X68000で作成したファイルをシームレスに他のPCや同様の設定を施した他人のX68000と共有できます
(3)スマホやPCで作成/入手したファイルを即座(※)にX68000で使用可能になります。
(4)ゲームによっては「実機でのプレイの続き」をセーブデータを手作業で移すことなく今時のパソコン上で動くエミュレータや外に持ち出した実機などでプレイできるようになります。
※設定したインターバル時間分のラグはあります。
※RASDRVを使用する際の制限はそのまま受けます
1. 物の準備
1.1 ハードウェア
(1)RaspberryPi3 model B(家電量販店のパソコンコーナーにもあります。ケースもご一緒にどうぞ)
(3)HDMIケーブル1本
(4)2.4GHz/WPA2対応無線AP(ルータ)
(5)microSDHCカード(コンビニで売ってる奴でOK。8GB以上)
(6)メモリカードリーダ/ライタ(SD対応)
(7)SCSIポートのあるX68000/X68030
(8)3A出るスマホ充電器+microUSBケーブル(片方は標準。Android系スマホの充電ケーブル)
1.2 ソフトウェア(作業PC用)
(1)OneDriveのアカウント
(2)ssh対応版 TeraTerm
(3)SDFormatter→sdcardの初期化用
(4)Raspberry Pi Imager→OSイメージ取得とSDへの書き込みを一括してやってくれます
(5)wwwブラウザ
(6)作業PCのOneDrive同期クライアント(Windows8以降は不要)
2. PC上で先にやること
2.1 OneDriveアカウントの作成
Windows7以前は同期クライアントのインストール必須
2.2 PCから正常に同期が出来ていることの確認
2.3 X68000と同期したいディレクトリの作成及び同期させたいファイルの格納
※初期設定ではOneDriveの「ドキュメント」がPCとの同期対象になっているのでブラウザで開いて「ファイル」の直下に「68」を作成
Explorerで「OneDrive」右クリックで「設定」→「フォルダーの選択」で「68」にチェックを入れる
2.4 microSDのフォーマット(SDFormatter)、OSイメージの書き込み
2.5 microSDの「boot」直下にwifiの設定情報ファイル(wpa_supplicant.conf)の格納&編集
country=JP
ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicant
network={
ssid="SSID"
psk="パスワード"
key_mgmt=WPA-PSK
proto=WPA WPA2
pairwise=CCMP TKIP
group=CCMP TKIP WEP104 WEP40
}
※psk=256bit hassed でも可(ダブルクォーテーションで括らない)
3.RaspberryPiの初期設定
3.1 起動
3.2 ログイン
3.3 IPアドレスの確認
HDMIケーブルを用いてRaspberry Piとモニタを接続して、初期ユーザ(pi//paspberry)でログイン後、
ifconfig
でIPv4アドレスを確認してください。
このときついでにパスワード(passwd)だけでも変更しましょう。
3.4 最新環境アップデート
sudo apt update
sudo apt upgrade
3.5 OneDrive 同期先ディレクトリの作成
cd /
sudo mkdir RASOD
sudo chown pi:pi RASOD
sudo chmod 755 RASOD
注:OneDriveの同期ディレクトリについて
RASDRV.sysから指定して認識できるパスはフルパス記述かつ区切り文字(/)含めて11bytes以内(X68000のボリュームラベルの長さ)。~は使えないので注意。
※認識だけなら12bytes以上もいけそうではあるが最大長は未確認
※同期ディレクトリをX68000側のドライブルートにするというこだわりが無ければどこでも良い
※RASDRV.sysでパスを指定しない場合Raspberry Piのルートが対象となり、重要なファイルも不意に消せてしまうため注意
3.6 初期設定
sudo raspi-config
"5 Localisation Options"から "L1 Locale"を選択
変更
en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.EUC-JP EUC-JP
ja_JP.UTF-8 UTF-8
デフォルトのロケール
en_US.UTF-8 UTF-8
"5 Localisation Options"から"I2 Change Timezone"を選択
変更
Asia -> Tokyo
"6 Advanced Options"から "A1 Expand Filesystem"を選択
3.7 swap領域の拡張
sudo vi /etc/dphys-swapfile
以下の部分を修正。
# CONF_SWAPSIZE=100
CONF_SWAPSIZE=100
→「CONF_SWAPSIZE=1024」以上に修正(拡張しないとonedriveのmakeでコケます)。
修正後、一旦反映させます。
sudo /etc/init.d/dphys-swapfile restart
反映状況も確認します。
swapon -s
上記作業が終わったら再起動
sudo reboot
※swap拡張前にrebootでも可。swapはonedriveインストール前には必ず拡張しておくこと。
4. sambaの設定
4.1 sambaのインストール
sudo apt install samba
4.1 sambaの共有設定
sudo cp -p /etc/samba/smb.conf /etc/samba/smb.conf.org
sudo vi /etc/samba/smb.conf
---以下ファイルの末尾に追加
[public]
comment = raspberry pi
path = /home/pi
public = yes
read only = no
browsable = yes
guest ok = yes
force user = pi
force create mode = 0777
force directory mode = 0777
[RASOD]
comment = Share OneDrive
path = /RASOD
public = yes
read only = no
browsable = yes
guest ok = yes
force user = pi
force create mode = 0777
force directory mode = 0777
---
※設定ファイル編集や初期の動作確認の都合上777にしていますが、用が済んだらpublicを消去またはHDDイメージファイルの格納先に変更し、「force directory mode」の値(権限)を755以下にすることをおすすめします。
4.2 再起動
sudo reboot
5. OneDriveの設定
5.1 LDC2/OneDriveのインストール
sudo apt-get install libcurl4-openssl-dev
sudo apt-get install libsqlite3-dev
sudo apt-get install libxml2
sudo apt-get install pkg-config
sudo apt-get install git
wget https://github.com/ldc-developers/ldc/releases/download/v1.17.0/ldc2-1.17.0-linux-armhf.tar.xz
tar -xvf ldc2-1.17.0-linux-armhf.tar.xz
git clone https://github.com/abraunegg/onedrive.git
cd onedrive
./configure DC=~/ldc2-1.17.0-linux-armhf/bin/ldmd2
make clean; make
sudo make install
※makeは3分ほどかかります
5.1 OneDriveの起動確認
onedrive --display-config
5.2 OneDrive 同期対象フォルダの記述
vi sync_list
以下を記述
68
※"68"というディレクトリはRaspberryPi上では作成しない。初回同期時に自動で作成される。
※今後他人と共有することが増えたりカテゴリごとにドライブルートを分けたいといったときは別途追記
5.3 OneDriveの設定
cp -p ~/onedrive/config ~/.config/onedrive/
cd ~/.config/onedrive
vi config
※viじゃなくてもこの時点で既にsambaが有効になっているので「\\(RasPiのIPアドレス)\public\.config\onedrive\config」を現在使用しているPCのエディタで書き換えても可
該当部分の先頭「#」を消去し書き換える。
sync_dir = "/RASOD"
monitor_interval = "35"
5.4 OneDrive同期の実行
onedrive --synchronize
※実行するとTeraTerm上にどひゃどひゃと長いURLが出るのでダブルクリックしてブラウザで開く。
開いて暫くすると「真っ白」なページにリダイレクトされるので、アドレスバーのURLをコピーしてTeraTermに貼り付けてEnter(先に標準のブラウザ上でOneDriveにログインしておくと楽)。
すると初回の同期(ダウンロード)が始まる。
I/Oエラーが出たらリブートして暫く待つ。リブート後、/RASOD下に「68」が出来ていれば同期設定完了。
ls -l /RASOD
systemctl --user enable onedrive
systemctl --user start onedrive
以降は勝手に同期されます。
6. RaSCSIの設定
6.1 RaSCSIインストール&初期設定の実行
wget https://raw.githubusercontent.com/ztto/rascsi-php/master/raspberrypi_setup.sh
chmod 755 raspberrypi_setup.sh
sudo ./raspberrypi_setup.sh
画面の指示および使用するRaSCSIに合わせて選択してください。「RaSCSIレベルコンバーターシールド」は「1.フルスペック」にあたります。
6.2 RaSCSI-phpのインストール
wget https://raw.githubusercontent.com/ztto/rascsi-php/master/rascsiphp_setup.sh
chmod 755 rascsiphp_setup.sh
sudo ./rascsiphp_setup.sh
7. ディスクイメージの準備
特に記載がなければ以下の操作はPC上で行う。
7.1 ドライバの取り出し
\\(RaspberryPiのIPアドレス)\public\rasimg をExplorerで開く
RASDRIVER.HDSをDiskexplorer等で開き、中にある2つのファイルを取り出す
7.2 エミュレータやCF化実機で使用中のディスクイメージ(SCSI用)を操作する
7.2.1 7.1で取り出したファイルの投入
7.2.2 CONFIG.SYSの編集
CONFIG.SYSの上の方に記載(私はtwentyoneの直後に記載してます)
DEVICE=A:\SYS\RASDRV.SYS /RASOD/68
7.3 RaspberryPiにディスクイメージを格納
「7.1」で開いたフォルダに上記で操作したディスクイメージとその他使おうと思っているディスクイメージを格納する
SDカードの容量が許す限りどれだけ置いても構わない(はず)。
有り余る容量で贅沢な環境(ゲーム一本でHDDイメージ1個みたいな)を作って、FDを入れ替えるくらいの手軽さでHDD(イメージ)を使えます。
7.4 rasmount.shの編集
7.4.1 rasmount.shをコピー
Explorer上でrasmount.shをその場コピーしてrasmount1.shにリネーム。
7.4.2 rasmount1.shを編集
以下の例では手持ちの2つのディスクイメージをそれぞれID0、ID1に割り当て。
!/bin/sh
rascsi -ID0 /home/pi/rasimg/SCSI_1GB_Hu302_[SCSI0].HDS \
-ID1 /home/pi/rasimg/SCSI_1GB_SXWIN.HDS \
-ID6 bridge
7.4.3 rasmount.shの置き換え(TeraTerm上で。いらんと思うけど一応バックアップ)
cd /home/pi/rasimg
sudo cp -p rasmount.sh bk_rasmount.sh
sudo cp rasmount1.sh rasmount.sh
7.4.4 状態確認
ブラウザでRaspberryPiのIPアドレスを開く
ディスクイメージを切り替える場合はここを使うのでブックマークを。
8. 実機確認
RaspberryPi+RaSCSIを実機に接続し、実機の電源をONにする。
ここまでの例ではOneDriveと同期するディレクトリは「C:\」となっていると思われますので、「2.3」で格納したファイルやディレクトリが存在することを確認する。
9. その他
9.1 他のPCやスマホで作成したファイルがX68000に落ちてこない/見えない
\\(RaspberryPiのIPアドレス)\rasod を開く
→ファイル有り:X68000で「落ちてくるはず」のディレクトリに対し、ファイルの作成/削除をやってみてください。
copy nul aaaa
del aaaa
dir
→ファイル無し:「onedrive --synclonize --resync」をしてみてください。またはRaspberryPiをリブートして様子を見てください。
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